グローバル教育って何?【校長×校長】武蔵野女子学院中学校・高等学校校長 日野田直彦氏(2) -

グローバル教育って何?【校長×校長】武蔵野女子学院中学校・高等学校校長 日野田直彦氏(2)

2018.12.26

みらいスクール校長の菅野と教育の知見の深い教育機関のリーダーとの、教育をテーマにした様々な対談をご紹介していきます。育児や教育についてヒントになれば幸いです。
 


今回のゲストは武蔵野女子学院中学校・高等学校の校長先生、日野田直彦さんです。
 
この記事は、こちらの続きです。

学校を変えていくには?【校長×校長】武蔵野女子学院中学校・高等学校校長 日野田直彦氏(1)

グローバル教育って何?

 

日野田

日本でよく「グローバル」という言葉を使いますが、外国ではあまり聞く言葉ではありません。
 
英語が話せる事がグローバルとしたらそれは間違いですね。ケンブリッジ大学の入試で必ず質問されるのは「あなたはどういう存在として覚えられたいですか?」。ハーバード大学では「あなたはどうやって貢献したいですか?」。英語力の前にこうした質問に答えられることが海外では求められます。

 

菅野

アイデンティティが確立されていないと答えられないですよね。

 

日野田

英語が話せないといけないというのは親の劣等感の裏返しでもあります。2050年頃に日本のGDPはブラジルやメキシコを下回ると予想されています。英語だけでなく、スペイン語だって必要になる。今の高校生が50才になる頃の世界は変わっている。そういう事実を保護者もちゃんと知った方がいい。
 
日本で「就職ランキング」がありますが、今やトヨタ自動車でも時価総額でみればNETFLIXとほぼ同じ。だから親が一生懸命、子どもを日本の大企業に行かせようとしますが、よく考えた方がいいですよって。

 

菅野

そうですね。いい学校に行って、いい会社に就職すれば安心みたいな親の価値観とは、ずいぶん変わりますよね。
 

日野田

そもそも、日本には本物のグローバル教育をできる人が殆どいません。文科省が高校の英語の学習指導要領には「TOEFL iBT 60点前後」と目標値が書かれています。
 
TOEFLスコアが伸びない理由はスピーキングです。日本人は試験中でも黙ってしまうことが多いのではと思います。

 

菅野

確かに。ギフテ!でも英語体験をやっていますが、今の子どもたちは英語を聞く耳はあるけど、発話が苦手で。日本人はシャイな子が多いと感じます。
 

日野田

だから、英語だけ教える先生がいてもダメだと思います。日本人の英語教育に必要なのは英検1級を持っているのに国際会議で発言できない日本人をどうしゃべらせるか
 
武蔵野でやりたいのは、先生と生徒でインタラクティブな関係性を作ること。海外の例えばFacebookやGoogleなどでは、上司や部下でも仕事でお互いフィードバックするのが当たり前です。そんな風に生徒と生徒で対等な関係性を作りたいです。
 
あとは英語を好きになってもらい、モチベーション高く勉強してもらう事。そのために不必要な試験は減らしていきたいと考えています。

 

菅野

日本だとフィードバックをともすれば「言い返す」と捉えられたりしますけど、本来はよりよくするためのコミュニケーションですよね。
 

(つづく)
 
この対談は全3回でお届けしています。
 
第3回 「枠を外すからワクワクする」

枠をはずすからワクワクする!【校長×校長】武蔵野女子学院中学校・高等学校校長 日野田直彦氏(3)

 

『なぜ「偏差値50の公立高校」が世界のトップ大学から注目されるようになったのか!?』

日野田 直彦 (著)IBCパブリッシング

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まわ

まわ

京都市出身。大学卒業後に出版社を経て広報の道へ。中小企業診断士、販売士一級の資格を保有。最近、趣味で家庭菜園を始め、自分で育てた野菜でサラダを作るのが目標。