親子でダラダラ過ごしたっていい〜【校長×校長】First Classroom世田谷 園長 橋井健司氏(2)〜 -

親子でダラダラ過ごしたっていい〜【校長×校長】First Classroom世田谷 園長 橋井健司氏(2)〜

2018.10.28

みらいスクール校長の菅野と教育の知見の深い教育機関のリーダーとの、教育をテーマにした様々な対談をご紹介していきます。育児や教育についてヒントになれば幸いです。
 


今回のゲストは「世界基準の幼稚園 6歳までにリーダーシップは磨かれる」の著者、橋井健司さんです。
 
この記事は、こちらの続きです。

子ども時代に大切な「安全基地」と「異年齢との関わり」〜【校長×校長】First Classroom世田谷 園長 橋井健司氏(1)〜


 

親が一番の先生

 

橋井

「幼児園 first Classroom 世田谷」を11年やっていて、幼児教育の可能性を感じる一方、難しさも感じています。
どこで感じるかというと、社会全体が「もっと長い時間預かってほしい」、「もっと教育してほしい」、「親の代わりに愛情を注いでほしい」となってきています。
親子で過ごす時間は量より質だから、短くても大丈夫という風潮があります。でもやっぱり日本の保育の時間は海外と比べて長すぎる。親子の時間について、質だけでなく、量も大事だと思います。

 

菅野

僕は起業するときに自社サービスを「子育てのアウトソーシングにしない」ということを一つの方針にしました。なので親子参加が原則になっています。もちろん高学年向けや親と離れた方が学びが深くなるものは預かり型のものもありますが。ギフテ!には素晴らしい先生がたくさんいるけど、一番の先生はやっぱり一番身近にいる親だと思っています。時々「ギフテ!は預かりはやらないんですか?」と聞かれますが、基本は親子で時間や体験を共有してほしいと思って設計しています。
 

橋井

子育てのアウトソーシングにしない!まさにそう思います。
本来、フレーベルやモンテッソーリが築いた幼児教育は家庭教育の援助であって代替ではない。今度新しくオープンする園は預かり時間を少し短くさせていただきながら、職員に今日の振り返りと明日の計画に時間を与える予定です。だからといって家庭に押し付けるのではなく、一緒に子どもを育てる関係を作りたいと考えています。
 

菅野

すごく共感します。
ギフテ!が親にも参加してもらう理由は、親も子どもと一緒に体験してほしいから。小さい子どもにとっては、親が「面白い」と言ったり、楽しんでいる姿が一番いいお手本になるんですよね。
 

橋井

素晴らしいですね。目標にしたいです。
 

菅野

本当は子どもだけ預かった方が楽ですよ。大したことしなくても楽しい雰囲気を作れば子どもは「楽しかった」って言いますから。でも、宇宙ミッション体験に参加したお父さんから「帰りの電車で、子どもと宇宙について話した時間が宝物でした」という感想が来るんですよね。親が一緒じゃないとこういう感想は出てこないですよね。

(つくば宇宙センターで行う「宇宙ミッション体験」の様子)
 

無意味な時間を過ごしてもいい

橋井

私の園は7時半~18時半まで、土日は完全にお休みなので、認可保育園に比べれば預かり時間は短い方です。それでも、親御さんは毎日時間のやりくりが大変だと思います。日本では有給休暇、夏季休暇ともに実際にとれる時間が、先進国の中では圧倒的に少ないと思います。
 

菅野

一億層活躍社会、なんて言いますが、共働きのおうちだと平日は特に時間がないですもんね。逆に週末は、家族や子どものために何かやらないとって思ってしまいますね。
 

橋井

親が常に子どものために何かしなきゃいけないって思わなくてもいいんじゃないかなぁ。何もしないで無意味な時間をダラダラ過ごしたっていいと思うんです。実はその方が子どももリラックスして楽しめたりするんですよ。大人はつい生産性高い事やらなきゃって、思うんですけど、それが逆に子どもを窮屈にしてると思います

 

菅野

ギフテ!には全4回の田んぼ体験があります。春の田植えと秋の収穫はすごく充実した体験になるんですが、夏は雑草を抜くのがメインだけなんです。
雑草を抜く仕事は午前中で終わってしまうから、午後は凧揚げするんです笑 でもお米を育てるって、当然そういう時期もあるよってことを知って欲しいんですよね。夏の回はそういうことを教えてくれるので、その時間も尊いと思っています。

(相模原市で開催した田植え体験の夏の様子。雑草抜きがメイン)
 

橋井

その通りですね。
 
(つづく)
この対談は全3回でお届けしています。対談の続きはこちらからご覧ください。

これからを生きる子どもに一番大切なこと〜【校長×校長】First Classroom世田谷 園長 橋井健司氏(3)〜


 

橋井さんの著書:世界基準の幼稚園 6歳までにリーダーシップは磨かれる

グローバル基準の保育を行う世田谷区の人気幼児園「First Classroom」。「食事や睡眠はマイペースでやらせる」「甘えた子ほど面倒見のよい子になる」など、園で実践している18の理論を紹介。園長・橋井健司氏が、欧米諸国の子育てや心理学によるアプローチを研究・実践してきた中で、「子育てには正解がある!」と確信したメソッドが学べます。

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まわ

まわ

京都市出身。大学卒業後に出版社を経て広報の道へ。中小企業診断士、販売士一級の資格あり。好きな映画は「マイ・インターン」。最近、家庭菜園を始め、自分で育てた野菜でサラダを作るのが目標。