子どもにはオプションのある人生を送って欲しい【校長×先生】荒木博行さん③ |

子どもにはオプションのある人生を送って欲しい【校長×先生】荒木博行さん③

2019.6.26

みらいスクール校長の菅野と教育の知見の深い方々との、教育をテーマにした様々な対談をご紹介していきます。育児や教育へのヒントになれば幸いです。 

 
今回は、ギフテ!の思考力を鍛える体験の先生、荒木博行さんです。
 
この記事はこちらの続きです

ビジネススクールで学ぶことをもっと身近に【校長×先生】荒木博行さん①

思考を視覚化できると一生の武器になる【校長×先生】荒木博行さん②


 
 

オプションのある人生を

菅野

荒木さんのおっしゃる「ちゃんと考えて答えを出す力」は子ども時代に身に付けてほしいなとホント思います。大人になれば、結婚や就職とか重大な意思決定にせまられますからね。
 

荒木

今の大人を見ていても、自分自身の棚卸ができていない人が多いなと思います。
 
自分が本当に何をやりたいか、何を大切にしたいかを考えず、世の中の刺激に反応して生きている。自分の内面と向きあうことをルーティン化している人が少ないですよね。そうするといざ、大きな決断する時に、判断できない人が多い
 
判断軸を持つって実はすごく難しいことです。自分が大切にしていることを上位3つあげてくださいっていきなり聞かれても、日頃から言語化している習慣がないと答えられません。

 

菅野

「刺激に反応して生きている」というのはよくわかります。今の子どもは恵まれているけど、その反面、世の中の刺激に流されてしまう子も多い。
 

荒木

就職活動のときに悩む子も多いですよね。大学4年間、何をしても自由だけど、一つことを追い続けていると応用がきかない。
 
例えば「ベンチプレスで100キロ持ち上げることが楽しい」だけだと、就職先選びにはいかせないわけです。そんな仕事ないから。
 
「100キロ上げることの本質は何なの?」という哲学的な問いを挟むルーティンがあるか、ないかで変わってくると思います。だけど、今はそんな事を考えなくても生きていけますよね。

 

菅野

親は子どもに「自分らしく生きてほしい」とか「周りの人を笑顔にしてほしい」と願うけど、じゃあ感情に赴くままに生きていけばいいのか、というとそうじゃない。

 

荒木

僕は子どもたちと「豊かな人生ってなんだ?」という話をよくします。
 
家庭の中で一致している答えは「オプションのある人生」。例えば「この会社で働く以外選択肢がない」、というのは息苦しいし、全然豊かじゃない。「これしかない」じゃなくて、常にオプションがある人生を生きてほしい、と伝えています。
 
それに必要なのはオプションを常に考えられる思考力と、オプションを選べる実力を身に付けること
 
僕のお薦めの本に『それしか ないわけ ないでしょう』というヨシタケシンスケさんの書いた絵本があります。大人は「未来はこうなる」と一つしか答えがないような言い方をするけど、こんな未来だって、あんな未来だってあるよね、と子どもがどんどん発想を広げていく。あのセンスってすごく大事だと思う。

 

菅野

「これしかないわけない」と思いこまないで、ゆとりをもって、視野を広くもつことで、自分らしさも見えてきますよね。
 
ギフテ!の事業をプレゼンするときは、いつも僕は「子どもの未来につながるきっかけを体験で作っています」と伝えますが、荒木さんの体験は、まさに未来の豊かな人生につながる力に気づく授業だと思います。物質的な豊かさだけじゃなくて。そういうことを今後も伝えていきたいですね。
 
(おわり)
 

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►この対談は全3回でお届けしました。
 
・第1回 「ビジネススクールで学ぶことをもっと身近に」
・第2回 「思考を視覚化できると一生の武器になる」
・第3回 「子どもにはオプションのある人生を送って欲しい」(今回)

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まわ

まわ

京都市出身。大学卒業後に出版社を経て広報の道へ。中小企業診断士、販売士一級の資格を保有。最近、趣味で家庭菜園を始め、自分で育てた野菜でサラダを作るのが目標。