みらいスクール校長の菅野と教育の知見の深い方々との、教育をテーマにした様々な対談をご紹介していきます。育児や教育へのヒントになれば幸いです。
身近にある公園や海岸も、ささき隊長と歩くとワンダーランドになる。
モノクロがカラーになるような、ワクワク楽しい景色に変わる。
NHKなどで自然解説者としても活躍されている佐々木洋(ささき隊長)さんは、ギフテ!の「ナチュラリスト体験」の先生です。リピーター続出の大人気体験が、夏休みにシンガポールツアーとしてパワーアップします。

H.I.Sとコラボして「一生モノの原体験」を親子で作ることを目指すギフテ!の夏休みツアー。2020年も受付を開始しました!
今回の舞台はアジア有数の経済大国であるシンガポールです。ささき隊長の完全同行で、大都会シンガポールにある「大自然」を探検し、現地の子ども達と英語での交流も行う、特別なツアーに出発します!
☞国際都市シンガポールで世界を感じる大自然探検ツアー!
※説明会を3/22・4/19(日)に開催します。
シンガポールにはドーナツの穴の部分がある?
菅野
シンガポールというとグルメ、ファッションなど「人工的な街」のイメージがあります。今回、ささき隊長からシンガポールと聞いて、ちょっと驚きました。
ささき隊長
シンガポールってドーナツの穴みたいなところがあるんです。真ん中の穴の部分には原始的な自然が今でも残っています。
菅野
海沿いが開発されて、真ん中の部分の原生林が残っているんですよね。
ささき隊長
都会的なシンガポールに「こんなジャングルがあったんだ」ってたぶんビックリすると思います。
だから今回の旅のテーマは「あなたの知らないシンガポール」。
家族でシンガポールを旅行した人はたくさんいると思いますが、ドーナツの穴の部分に行く人って滅多にいないんです。
菅野
H.I.S.の海外ツアー担当の方ですら「知らないところや、行ったことのないところばかり」と言っていました。
ささき隊長
街自体は清潔で安全だから子どもを連れていきやすいです。そこに自然が加わると最強ですよね。
リピーターの方も楽しめると思います。
自然というのは3つに分けられる。原生的な自然と、人工的な自然と、その中間の自然。
中間部分を我々は「バッファー地帯」と呼んでいます。いわば緩衝地帯です。
シンガポールは小さな島の中にこの3つの地帯が全て揃っています。いわば自然の小宇宙ですね。
菅野
気候も日本と違って熱帯ですから、街中の自然も当然違うわけですよね。
家族旅行に行っても日本の自然とどう違うかまで分からないけど、ささき隊長と一緒に歩けば、全て変わって見えますよね。
ささき隊長
日本と違う自然もあれば、逆に「これは日本にもいるな」というのも時折あります。
それを見つけるのも海外での楽しみの一つ。日本から遠く離れた土地にもかかわらず、「ここにもいたの?」という鳥や虫と出会うこともあります。
菅野
当たり前の話だけど、国境って人間が作ったものだから、生き物には関係ないですよね。
ささき隊長
冬にシンガポールいくと、日本のツバメがいますよ。
あと、日本の虫と似ているけど別人みたいな虫もいて。アゲハ蝶に似ているけどちょっと違うとかね。面白いですよ。
シンガポールは歩いているだけでウキウキしますよね。あったかいし、お花がいっぱい咲いているし、蝶々もいっぱい飛んでいます。
菅野
シンガポールにはよく行かれますか?
ささき隊長
5回行きました。そのうち1回は世界一周ツアーの船にのって、一寄港地としてシンガポールで、今回のツアーでもいく貯水池を案内しましたね。
菅野
プロのナチュラリストになると、世界に行く仕事が多いですか?
ささき隊長
人によりますね。ただ、日本の良さを知るためにも国外にでるのはとてもいいこと。
僕たちは日本人である以前に地球人ですから。僕自身の活動場所は全世界、日本はあくまでホームグラウンドという気持ちで動いています。
実は子どもの頃は、寂しがり屋で、人見知りでした。ちょっと遠くに行くだけで人一倍緊張するタイプだったんです。そんな僕に親が「地球が家だと思えばいいじゃない」と言ったんです。
それから気が楽になって。旅に出て心細くなっても、お腹が痛くなっても、「ここは家だから大丈夫」って思えるようになりました。
菅野
シンガポール以外で海外の思い出ってありますか?
ささき隊長
沢山ありますが、一つは大学時代にトルコに行った時ですね。
日本から持ってきたお金をわざと最初の1カ月で使い果たして、現地で靴磨きとか、ドーナツの売り子とか、絨毯の販売などをしながら1年くらい滞在しました。
トルコにはコウノトリとか狼がいっぱいいました。
びっくりしたのが、バスでアナトリア平原という広い平原を移動していたとき。どこまで行っても真っ白な地平線が見える景色で、ある時、地平線の形がいきなり盛り上がりました。地平線に見えたのはコウノトリの大群でした。
地平線が歪んでいるように見えるって、ものすごい数ですよね。シュバシコウという朱色のくちばしをもっている、日本にいるコウノトリとは違う種類でした。あの景色を見た時は鳥肌が立ちましたね。とりだけに(笑)
自然観察は、5感を通じて感じるもの
菅野
シンガポールツアーですが、僕の中では2つテーマがあります。
一つは「世界を感じる」。世界遺産の植物園や、世界最大の水族館、アジア最大の動物園など、ワールドクラスの自然を感じること。
もう一つは「グローバル教育」。
H.I.S.さんに協力してもらい、現地の子どもと英語で交流できる場を作ります。一緒に貯水池になっている熱帯林を探索したいと思っています。
言葉が十分に通じなくても、自然を見た時のリアクションなど、子ども同士なら世界共通な表現や感情がきっとあると思いますし、そういう部分を感じてもらえたら有意義だなと考えています。
ささき隊長
僕は自然観察って観るものだけでなく、感じるものだと思っています。だからあえて「自然“感”察」という言葉をつかいます。
嗅いだり触ったりするもの。言葉は関係ない。
夕日を見れば綺麗だと感じるし、花をみれば可愛いなと感じる。それこそワンアースです。
自然は誰のものではなく、僕らは一部ですから。
菅野
佐々木さんの体験って、本当に見るだけじゃなくて、「耳で聞こう」「嗅いでみよう」「触れてみよう」とか五感をつかって、自然を感じますよね。まさに自然感察という言葉がぴったり。
第2回 「自然はちょっと怖い。だから惹きつけられる」に続く
►この対談は全3回でお届けします。
・第1回 「シンガポールにはドーナツの穴の部分がある?」
・第2回 「自然はちょっと怖い。だから惹きつけられる」
・第3回 「なんにでも大切な「親しむ→知る→守る」」
国際都市シンガポールで世界を感じる大自然探検ツアー!について、パンフレットや詳しい情報をご希望の方はこちらからお問い合わせください
佐々木 洋(ささき ひろし)さんプロフィール

25年以上にわたり環境教育・自然解説活動を展開。日本では数少ないプロフェッショナルのナチュラリスト(自然解説者)として、講演、執筆、写真撮影、テレビやラジオ番組への出演・監修など幅広く活躍。日本自然科学写真協会会員、日本自然環境専門学校講師。

まわ

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