オリンピック開催で着目されている2020年ですが、教育視点でも大きなイベントが控えています。
それは「小学校学習指導要領改訂」。
2020年に、改訂された学習指導要領による小学校教育がスタートします。

本記事では、小学校学習指導要領改訂とギフテ!体験との関わりについて、触れたいと思います。
学習指導要領って何?
そもそも「学習指導要領」とは、何でしょう?
文部科学省のサイトでは、下記のような説明がされています。学校で教える内容を大まかに定めたもので、学校は学習指導要領に従う形で学習内容を決めていくことになります。
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするために、文部科学省が定めた、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準。
小学校、中学校、高等学校等ごとに、それぞれの教科等の目標や大まかな教育内容を定めています。
学習指導要領はほぼ10年ごとに改訂されており、その都度、学校教育は大きく見直されてきました。
少し前になりますが、“ゆとり教育”というキーワードも、2002年度実施の学習指導要領から来たものです。
小学校の教育はどう変わるの?
今回10年ぶりに学習指導要領が改訂され、小学校では2020年から内容に沿った授業が行われます。
それでは、一体小学校の教育はどう変わるのでしょうか?
今回の改訂では、下記に重点を置いた改訂がなされています。
- ・1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力等、3.学びに向かう力・人間性等の3つの軸で、各教科を整理
- ・小・中・高接続を意識した外国語教育
- ・プログラミング教育
- ・主権者教育・消費者教育・防災/安全教育
改訂の背景として、
- ・不確実性の高まった社会の中では、スキルや思考力だけではなく、モチベーションや柔軟さといった素養が必要
- ・グローバル化が進み、在留外国人の受け入れや海外での仕事が増え、外国語/多文化への理解がより重要に
- ・STEM(ステム)教育が取り沙汰されるように、テクノロジーが社会に及ぼす影響が急拡大
- ・インターネット検索、SNSなどの普及で個々人が発信/受信する情報量が増え、いままでより高い判断力が日々求められる
といった社会の変化が読み取れます。

学校では何をやってくれるの?
学校では、学習指導要領の改訂に沿ったカリキュラムの変更が行われます。
例えば、早くも2018年度から、改訂の移行措置として、小学校での英語教育が始まっています。
(地域によっては、より早い年度から実施しているところもあります)
加えて、「生命の有限性や自然の大切さ、挑戦や他者との協働の重要性を実感するための体験活動の充実、自然の中での集団宿泊体験活動や職場体験」にも重点を置く、としています。
これらは各教科にエッセンスとして取り込まれ、特別活動の時間にも取り組みが行われます。
私たちがギフテ!で込めた思いは「未来につながるワクワクの学び体験」ですが、公教育でも体験活動が取り入れられるようになります。
学校では行き届かない部分は何か?
いままで触れてきたように、学習指導要領からは、“子ども達にこれからの社会を生き抜き、またよりよい社会をつくる素地をつけてもらいたい”というメッセージが読み取れます。
一方で、全国一律・公平という公共サービスの限界点もまた、存在します。
私個人の意見ですが、それは「子ども達ひとりひとりの発達に応じた学び/体験の追求」ではないか、と考えています。

例えば、一般的に算数が苦手な子も得意な子も小学校3年生で習う内容は同じで、進む早さも同じです。「学年を通してゆっくり学べばいい」「学年の枠を超えて突き詰めればいい」というような対応をとることは困難です。
授業の中で虫に強い興味を持った子どもがいたとしても、その子に虫ばかりを研究させ、それを通して周辺の知識やモノの見方を身につけてもらう、といった教育手法はとれないのです。*1
私たちはギフテ!を通して、子ども達が興味を持つきっかけと追求の機会を提供したいと考えています。
単発での体験がほとんどなのですが、自然体験では1年を通して継続的に参加できるものや、プログラミングなど応用編の体験もラインナップに加えつつあります。
皆様のお子様が興味を持てるような体験を揃えるよう、これからも取り組んで行きます!
関連体験
改訂内容の新分野により興味と親しみを感じる体験
<思考力・判断力・表現力>
■子ども版「7つの習慣」!リーダー・イン・ミー教室
周囲と協調しながら自己実現ができる知恵を共有!
■【オンライン】親子で思考トレーニング!決める&伝えるコツ
お題に対してお子さんが主体的に考えつつ、仲間たちとのグループワークや親との議論、ちょっとした発表などのアクティビティを行います。
お子さんと共に、同伴される保護者も楽しみながら学べるコンテンツです。
<プログラミング>
■【池袋】ロボットをお持ち帰り!親子プログラミング教室
ギフテ!で大人気、「親子で挑戦!ロボット&プログラミング教室」の先生である、科学の鉄人原田先生のプログラミング教室に、新しいロボットが仲間入りしました!今回のロボットはお持ち帰りいただくことができ、原田先生特製の教材付きなのでお家に帰ってからもプログラミングに取り組むことができます。
☞そのほか、プログラミング関連の体験一覧はこちら
<主催者教育・消費者教育>
■【1Day】マイクラで遊んで考える!世界の課題解決体験(SDGsバージョン)
小学生に大人気のゲーム「マインクラフト」を使って参加者同士でチームになって国を運営し、課題解決に挑戦!日本でも注目度の高まってきている「SDGs」の要素を、ゲームを楽しむうちに体感します。
<命の有限性・自然の大切さ>
■作付けから味噌作りまで!だいず畑体験(くにたち)
収穫する時期で枝豆になったり大豆になったりと変化に富んでいることや、味噌など数々の日本食の原料になっている大豆の魅力を家族で味わう体験。
☞そのほか、農業関連の体験はこちら
参考
*1 公教育の枠の中でも、より個々人を尊重した教育を行うために試行錯誤されている方も多くいらっしゃいます。「「学校」をつくり直す (河出新書) 苫野一徳」など。

いざわ

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